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第26章

素晴らしいクリシュナ

ヴリンダーヴァンの無邪気な牧童や牛飼いたちは、バガヴァーン・クリシュナを理解するのが容易でないことを知りませんでした。そしてクリシュナが卓越した精神的な富を持っていらっしゃることも知りませんでした。クリシュナはどのような人よりも素晴らしい活動をなさいます。ヴリンダーヴァンの牧童や牛飼いたちは、そのクリシュナの素晴らしい活動について話し始めました。ある者か言いました曇

「クリシュナがどんな素晴らしいことをしたか、考えてみるよ。どうしてこんな並はずれた子がヴリンダーヴァンにやって来て、俺たちといっしょに暮らしてるんだろう。信じられないな。考えてもみろ、この子は今たったの七才だ。それが、まるで象の王様が蓮華の花を持ち上げるようにゴーヴァルダンの丘を片手で持ち上げてたんだぞ。象が蓮華の花を持ち上げても大したことじゃない。それと同じくらい、いとも簡単に、クリシュナはゴーヴァルダンの丘を持ち上げたんだ。生まれたばかりで目もまだ十分に見えないころ、クリシュナは悪魔プータナーを殺した。プータナーのおっぱいを吸いながら、プータナーの命の気まで吸い出してしまったんだからな。永遠の時間が生き物をすべて滅ぼすように、クリシュナはプータナーを滅ぼしてしまった。生まれてまだ三カ月の頃、クリシュナが手押し車の下で寝ていたときのことだった。おっぱいが欲しくてなって、クリシュナが泣きながら足を上にバタつかせたら、小さい足が手押し車に触れた。するとたちまちのうちに手押し車が壊れてfハラバラに飛んでってしまった。また、一才の頃だった。悪魔トリナーヴァルタが龍巻に身を変えてクリシュナを連れ去った。クリシュナは空高く連れて行かれたが、クリシュナはトリナーヴァルタの首にしがみついて、とうとうトリナーヴァルタは空から落っこちて死んでしまったじゃないか。クリシュナがいつもバターを盗むのでクリシュナのお母さんが困り果てて、クリシュナを臼に縛り付けたことがあった。するとクリシュナはその臼を引きずって行って、二本のヤマラ・アルジュナの木を倒してしまった。クリシュナが兄のバララーマといっしょに森で牛の世話をしていたとき、バカースラという悪魔に襲われたクリシュナはバカースラのくちばしをへし折ってしまった。ヴァッァースラという悪魔がクリシュナを殺そうとして、クリシュナが世話していた子牛の中に紛れ込んだことがあったが、クリシュナはすぐにヴァッァースラを見つけて殺し、木の上に投げ飛ばした。兄のバララーマといっしょにターラヴァンの森に入って行ったとき、悪魔デーヌカースラがロバになってクリシュナとバララーマを襲ったけど、バララーマがデーヌカースラの後ろ足を掴んでヤシの木の上に投げ飛ばした。デーヌカースラの仲間もロバの姿になってデーヌカースラを援軍しようとしたが、いっしょに殺されてしまった。それからだ、ターラヴァンの森にヴリンダーヴァンの動物や人々が自由に行けるようになったのは。プラランバースラがクリシュナの牛飼いの友達に化けたけど、またバララーマに殺された。その後、クリシュナは友達や雌牛を森の大火事から救った“また言クリシュナはヤムナー雁のカーリャ蛇を懲らしめて言ヤムナー順からカーリャを追い出した。クリシュナのおかげで、ヤムナー川の毒水がきれいになった」また、ナンダ・マハーラージの別の友人が語りました。

「ナンダよ、私たちはどうして君の子クリシュナに自然に魅きつけられているんでしょうね。不思議なことですが、クリシュナを忘れようとしても、忘れられないんですよ。わけもないのに、どうしてクリシュナがこんなに愛しいんでしょうね。なんて不思議なことでしょう。たった七才の子なのに、ゴーヴァルダンの大きな丘をたやすく持ち上げてしまったんですから。ナンダ・マハーラージょ、神々の一人が降りてきて、君の子になってくださったんじゃないでしょうかね。クリシュナは普通の子供じゃないですよ。もしかしてクリシュナは等ハガヴァーンかも知れませんよ」

ヴリンダーヴァンの牛飼いたちがクリシュナを褒めるのを聞いて、王ナンダは言いました。「みなさんがたにお応えして、ガルガムニが何をおっしゃったのかお伝えしましょう。みなさんの疑問もそれで解けるのでは、と思います。ガルガムニが名付けの儀式のためにわが家に来てくださったとき、この子は様々な時代に様々な化身で現れ、そして今回はヴリンダーヴァンに黒い肌のクリシュナとして生まれた、と師はおっしゃいました。以前この子は、白い肌で現れ、次に赤、黄の肌で現れたそうです。師はまた、この子がかってヴァスデーヴァの子であって、この子の前世をよく知っている者はこの子をヴァースデーヴァと呼ぶとも言われました扉師は書この子の様々な性質や活動にしたがってこの子が様々な名を持っともおっしゃいました。ガルガーチャーリャは、この子が私の家族に完全な幸福をもたらし、ヴリンダーヴァンの牛飼いや牛たちに超越的な至福を与えるともおっしゃいました。私たちは、どんな困難に直面したとしても、この子のおげで簡単に困難から抜け出すことができるでしょう。前世でこの子が世界を混乱から救い、不誠実な者の手から誠実な者を助けたとも言われました。この子クリシュナに幸運にも魅きつけられる人は敵に滅ぼされたり打ち負かされることはない、ともおっしゃいました。主ヴィシュヌは常に神々の側につき、決して悪魔に滅ぼされない御方ですが、概して言えばこの子はその主ヴィシュヌに似ています。私の子供は成長して主ヴィシュヌのような超越的な美、性質、活動、影響力、富を持つようになる、と師は結論されました。ですから、この子がいかに素晴らしいことを行っても、それほど驚くには値しないのです。ガルガーチャーリャはこのようにお話しになって、帰って行かれました。それ以来、私たちはこの子の素晴らしい行動を絶えず見続けているのです。ガルガーチャーリャの結論にしたがって、私はこの子がナーラーャン御自身か、もしくはナーラーャンの完全拡張体なのではないかと考えます」

ナンダ・マハーマハーラージを通してガルガーチャーリャの言葉を聞いた牛飼いたちは言書クリシュナの素晴らしい行動をさらに深く味わって、歓喜と満足を感じました。彼らはナンダ・マハーラージを称えました。ナンダ・マハーラージの言葉を聞くことによって、彼らの疑いが晴れたからです。牛飼いたちは、優しくてきれいで、慈悲深いクリシュナが私たちを守ってくれるように。インドラが怒って雷と風と大雨を降らせたとき、すぐにこの子は私たちを憐れんで、子供が茸を摘み上げるようにゴーヴァルダンの丘を持ち上げて、妻子と私たちを牛や貴重品といっしょに救ってくれた。素晴らしいクリシュナ、あの子が私たちを救ってくれた。いつまでもクリシュナが私たちや牛を慈悲深く見つめてくれるように。素晴らしいクリシュナに守られて、いつまでも私たちが平和に暮らせますように」と言いました。

 

以上『クリシュナ』第二十六章「素晴らしいクリシュナ」に関するバクティヴェーダンタ解説終了。

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