第30節
prahlādaś cāsmi daityānāṁ
kālaḥ kalayatām aham
mṛgāṇāṁ ca mṛgendro ’haṁ
vainateyaś ca pakṣiṇām
prahlādaḥ – Prahlāda; ca – also; asmi – I am; daityānām – of the demons; kālaḥ – time; kalayatām – of subduers; aham – I am; mṛgāṇām – of animals; ca – and; mṛga-indraḥ – the lion; aham – I am; vainateyaḥ – Garuḍa; ca – also; pakṣiṇām – of birds.
ダイティャ悪魔のなかでは献身的なプララーダ、征服者のなかでは〃時間〃、動物のなかではライオン、鳥類のなかではガルガが私である
ディティとアディティは二人の姉妹である。アディティの息子たちはアーディテャたちと呼ばれ、ディティの息子たちはダイテャたちと呼ばれている。アーディテャたちは全員が主の献身者であり、ダイテャたちは皆神を信じない者たちである。ところがプララーダはダイティたちの家庭に生れたのに、子供のときから献身者だった。彼の献身奉仕と、神のような性質のために、プララーダはクリシュナの表れだと考えられている。
他者を征服する原理は多々あるけれども、何といっても〃時間″にはかなわない。物質宇宙においては、あらゆる事物が時間によって磨り減らされ、衰えてゆく。だから、時間はクリシュナを表わす。多くの動物のなかでは、ライオンが最も強く、勇猛である。そして百万種類程ある鳥類のなかでは、主ヴィシュヌの乗物であるガルダが、最も偉大である。