第32節
sargāṇām ādir antaś ca
madhyaṁ caivāham arjuna
adhyātma-vidyā vidyānāṁ
vādaḥ pravadatām aham
sargāṇām – of all creations; ādiḥ – the beginning; antaḥ – end; ca – and; madhyam – middle; ca – also; eva – certainly; aham – I am; arjuna – O Arjuna; adhyātma-vidyā – spiritual knowledge; vidyānām – of all education; vādaḥ – the natural conclusion; pravadatām – of arguments; aham – I am.
アルジュナよ、私は全創造物の始めであり、終りであり、また中間である。全科学のなかでは自己に関する精神的科学。論法家のなかの決定的真実である。
創造現象のなかでは雲先ず最初に全物質元素が創造される。以前に説明した通り、宇宙現象はマハー・ヴィシュヌ、ガルボダカシャーイー・ヴィシュヌそしてクシーロダカシャーィー・ヴィシュヌによって創造され指揮される。時期が来ると主シヴァによって破壊される。ブラフマーはヴィシュヌに従する副創造者である。これらの創造者、維持者、破壊者はすべて、至上主からあらわれる物質的資質のアヴァターラであり、主こそ全創造物の始めであり、中間であり、終末である。
教育の向上のために、実に様々な種類にわたる知識の本がある。四種類のヴェーダ。その六種の増補。ヴェーダンタ・スートラ。論理についての本。宗教理論の本。それから各種のプラーナ等々・すべて合わせると、教育のためには十四部門の種類がある。これらのなかで、アデャートマ・ヴィデャー、つまり精神的知識を教える本、特にヴェーダンタ・スートラがクリシュナを表わしている。
論法家の間でも異った種類の議論がある。証明をもって自分の論点を主張すると共に、相手方の議論もよく聞いて支持するべきところは支持する、という論法をジャルパといい、ただ単に相手を負かすためだけの論法をヴィダンダーと称する。そして真実上の結論をヴァーという。この決定的な真実こそ、クリシュナの表われである。